PGDLLA
PGDLLA

グリコール酸/乳酸共重合体は、グリコリド(グリコール酸の環状二量体)とラクチド(乳酸の環状二量体)をモノマーとし、それらを開環重合することにより得られます。ラクチドはその光学活性により3種類(L-ラクチド、D-ラクチド、および、DL-ラクチド)に分けられるので、当社では、グリコリドとL-ラクチドの共重合体をPGLA、グリコリドとDL-ラクチドの共重合体をPGDLLA、とそれぞれ呼んでいます。

化学名
グリコール酸/DL-乳酸共重合体
グリコリド/DL-ラクチド共重合体
ポリ[オキシ-1-オキソ-2-メチルエチレン/オキシ-1-オキソエチレン]
ポリ[オキシ(2-オキソエチレン)/オキシ(1-メチル-2-オキソエチレン)]
化学式
−(C2H2O2)n−(C3H4O2)m
−O−CO−CH2−O−CO−CH(CH3)−
式量
130.09874
CAS番号
34346−01−5, 26780−50−7
PoLyInfo PID
P903770, P901010
性質
難溶性(グリコリド含有量が高いもの)
【参照データベース】
独立行政法人 物質・材料研究機構, 高分子データベース (PoLyInfo)(データベースへのアクセスにはユーザー登録(無料)が必要です。)
アメリカ合衆国 国立医学図書館, 専門情報サービス, 化学情報, ChemIDplus

グリコール酸/DL-乳酸共重合体(PGDLLA)の仕様(例)

当社の代表的なPGDLLAポリマー(PGDLLA(25:75))の仕様(規格)を以下に示します。
試験項目
規格
ポリマー同定
標準PGDLLAのNMRスペクトルと一致すること。
組成 
CGA:CLA =20:80 − 30:70 (mol%)
分子量(MW)
MW = 220,000 − 280,000
ガラス転移点(Tg
Tg = 50 − 60 (℃)
粒度
目開き500 µmの篩いを通過しないこと。
外観
異物の混入がないこと。
基本色:白
濃い場合:赤みを帯びた黄色みのうすい灰色(アイボリー),
または、明るい灰みを帯びた黄(ベージュ)。
(目視検査)
上記以外のPGDLLAポリマーをご希望の場合は個別にお問い合わせ下さい。ご要望に沿ったPGDLLAポリマーを重合いたします。

グリコール酸/DL-乳酸共重合体(PGDLLA)の形状と用途

PGDLLAポリマーは、主として吸収性歯周組織再生用材料メンブレン(GTRメンブレン)に加工されて上市されています。メンブレンに加工する場合は、ラクチド含有量が高いPGDLLAポリマーが用いられます。
形状と用途を以下の図中カラーで示しています。PGDLLAポリマーは、上記以外にも多様な形状へ加工したり広範な用途の可能性があります。 形状と用途 図